Software Product Description ================================================================================ VAX 日本語COBOL ジェネレータVersion 1.3 ソフトウェア仕様書 SPD 25.P1.00 仕様書の包含する範囲 この文書は,VAX 日本語COBOL ジェネレータのソフトウェア機能仕様を述べ たものです。 1 VAX 日本語COBOL ジェネレータの概要 VAX 日本語COBOL ジェネレータは,VAX 日本語COBOL ソース・プログラムを生成す る,グラフィカルなインターフェイスのプログラム・ジェネレータです。事務処理業 務のプログラマがデータ処理アプリケーションの開発・保守にこのVAX 日本語COBOL ジェネレータを使用することにより,非常に生産性が上がります。プログラマは,プ ログラムを構成する部品(メニュー,画面など)を表すアイコンを選択・操作するこ とにより,プログラムを作成したり変更したりすることが容易にできます。VAX 日本 語COBOL ジェネレータは,このような入力からVAX 日本語COBOL のソース・プログラ ムを生成し,以降,このプログラムは他のソース・プログラムと同様に使用すること ができます。また,VAX 日本語COBOL ジェネレータは,迅速なプロトタイピングに役 立ち, そのプロトタイプはVAX 日本語COBOL でさらに展開・詳細化していくことによ り,そのまま実際のアプリケーションにすることができます。このようにして,VAX 日本語COBOL のユーザは,これまでの手でコーディングするやり方と比べるとはるか に短い時間でVAX 日本語COBOL プログラムを開発・保守することができます。 VAX 日本語COBOL ジェネレータは,日本語VMS オペレーティング・システムの環境で 動きます。VAX 日本語COBOL ジェネレータは,他のVMS の言語で書かれたサブルーチ ンや,ランタイム・ライブラリ,システム・サービスなどのルーチンを呼ぶプログラム を生成することもできます。同様にVAX 日本語COBOL ジェネレータで生成されたプロ グラムは,他のVMS 上のプログラムでVAX Calling Standard に従ったプログラム から,呼び出すことができます。生成プログラムでのデフォルトの画面インターフェ イスは,VAX 日本語COBOL 拡張のACCEPT 命令とDISPLAY 命令を利用しています。ま た,VAX 日本語COBOL ジェネレータは,VAX FMS などの他の画面ユーティリティを使 用した会話型アプリケーションを作成することも可能です。VAX 日本語COBOL のソー ス・プログラムは,必要ならVAX シンボリック・デバッガでデバッグすることができ ます。 VAX 日本語COBOL ジェネレータの環境でアプリケーションを定義するには,部品を表 すアイコンを選択して画面の作業領域に置いて,さらに展開します。次に,データ接 続と手続き接続で,これら部品をつないで組み合わせます。このようにして生成された VAX 日本語COBOL ソース・プログラムは,VAX 日本語COBOL 言語プロセッサでコンパ イルして,VAX LINKER でリンクします。こうしてできたアプリケーションは,日本 語VMS 上で実行することができます。 VAX 日本語COBOL ジェネレータは,漢字グラフィック端末,日本語VWS ソフトウェ ア,または日本語DECwindows のインストールされたVAXstation で使用すれば,日 本語テキストのインターフェイスでプログラムの編集処理を行い,また日本語で情報を 入力することができます。また,生成されたアプリケーションでは,日本語データの処 理・操作を容易に行うことができます。 2 VAX 日本語COBOL ジェネレータの機能 VAX 日本語COBOL ジェネレータを使用して,アプリケーションは「トップ・ダウン」 に定義することができます。アプリケーションを設計する人は,プログラムの部品 (ノード)および部品間の関係(接続)を定義・操作して概要設計を行い,さらに,会 話型にフォームあるいはエディタを駆使して詳細な情報を入力します。 アプリケーションのデータを表すアイコンとしては,以下のものがあります。 ・ ファイル アプリケーションでアクセスするファイル(VAX 日本語COBOL からアクセスする ことのできるRMS ファイルあるいはRDB データベース)を定義します。 ・ 画面 アプリケーションで使う画面のレイアウトを定義します。 ・ 報告書 アプリケーションで生成する報告書のレイアウトを定義します。 ・ ローカル領域 アプリケーションで使用されるが,ファイルには格納しないデータを定義しま す。 アプリケーションで実行されるある機能を表す手続き型ノードのアイコンとして,以下 のものがあります。 ・ メニュー アプリケーシヨンの中のメニューを作成します。 ・ 手続き アプリケーションで実行される手続きを定義します。これには,定義ずみのも の(例えば,SORT)と,エディタを使って作成される利用者定義のVAX 日本語 COBOL ソースコードがあります。 ・ データ移動 あるデータ・ノードから別のデータ・ノードへのデータの移動を定義します(例 えば,画面からデータを受け取り,ファイルに移動する)。 構造ノード(アイコン)とは,グループ・ノードのことで,ひとつのノードとして,い くつかのノードから組み合わされた複雑な機能を表現しますこれは,後にアプリケー ションを設計する人が,その複雑な処理のために,データ・ノードや手続きノードを組 み合わせることで展開します。 VAX 日本語COBOL ジェネレータは,よく使うデータ定義を保存しておくための,デー タ・ディクショナリの機能を備えています。これによって,複数のアプリケーションで 共通に使用しているデータ定義を変更するときに,データ定義を一度変更するだけで 各アプリケーションは変更しなくともよい,というデータ定義の一元管理が可能になり ます。各アプリケーションは,再生成するだけで,その変更が反映されます。さらに, VAX CDD (コモン・データ・ディクショナリ)のレコード定義も使用できます。 ライブラリは,一元管理のためのもうひとつの機能です。画面,ファイル,ローカル 領域,報告書,手続き型ノード,そしてデータ・ディクショナリがライブラリに保存で き,複数のプログラムから参照できます。 日本語DECwindows 環境において,VAX 日本語COBOL ジェネレータは,日本語DECwindows ターミナル・エミュレータとして実行することができます。 3 必要なハードウェア システム・サポート付加情報(SSA 25.P1.00-x) に指定されたVAX, MicroVAX,VAXstation 構成 (注) パフォーマンスの向上ならびに生産性の向上においては,VAXstation を使用 することをおすすめします。 4 必要なソフトウェア ・ ターミナル使用のシステムの場合(DECwindows インターフェイスをもたない場 合) - 日本語VMS オペレーティング・システム ・ 日本語VWS の搭載されたワークステーションの場合 - 日本語VMS オペレーティング・システム - 日本語VMS ワークステーション・ソフトウェア ・ 日本語DECwindows の搭載されたワークステーションの場合 - 日本語VMS オペレーティング・システム (および,必要な日本語DECwindows のコンポーネント) ・ VAX 日本語COBOL (注) VAX 日本語COBOLは,生成したコードをコンパイルするために使用するシステ ム上になければなりません。 本製品に必須の, あるいはオプションとして使用できるソフトウェア製品と, その適用 バージョンについては, 「システム・サポート付加情報(SSA 25.P1.00-x)」を参照 してください。 5 注文情報 最寄りの日本DEC の各支店/ 営業所にお問い合わせください。 6 ソフトウェア・ライセンス 本ソフトウェアは日本DEC 標準契約条項中のライセンス規定に基づいて提供されま す。 日本DEC のライセンス条件とその方針についての詳細は, 最寄りの日本DEC の各支店/ 営業所にお問い合わせください。 7 ライセンス管理機能 本ソフトウェアはVMS ライセンス管理機能(LMF) をサポートしています。ライセンス 単位は,CPUの性能に応じて割り当てられます。 ライセンス管理機能についての詳細は,「VMS Operating System Software Product Description (SPD 25.01.xx)」またはVMS Operating System のドキュメント・ セットの中の「License Management UtilityManual」を参照してください。 8 ソフトウェア製品サービス 日本DEC では, 様々なサービス・オプションを提供しています。詳細については, 最寄 りの日本DEC 各支店/ 営業所にお問い合わせください。 9 保 証 本ソフトウェアについては, 日本DEC 所定のソフトウェア保証基準に定められた保証が 提供されます。 1989 年11 月 AE-A778C-TE-JO